Works

志野

志野は美しい釉薬にリズミカルなタッチの絵が施された華やかな陶器です。
その製法は、美濃特有の土味を持つ「もぐさ土」に、性質の違う数種類の長石を釉薬としています。
私は自然の景色や心象風景を描いていた桃山時代の古陶の空気感に想いを馳せながらも、私の好きな前衛的な絵画のような自由も表現したいと思っています。

織部

織部には、青織部、黒織部、織部黒など多彩な表現があります。
釉薬の緑色は銅で発色、黒は鉄で。
白は長石など様々。
幾何学的な文様やデフォルメされた形は楽しくも洗練されています。

瀬戸黒

別の呼び名は「引出し黒(ひきだしぐろ)」
白土に鉄釉を施した器を窯焚き中の灼熱の窯窓から「引出し」ます。
窯をじっくり焚き上げ、釉薬の溶けた頃合いで、薪窯の穴から鉄棒で掴み出し、鉄バケツにたっぷり貯めた水中に一気に沈めます。
水はブクブクと沸騰し、その底から「瀬戸黒」が艶やかな黒へ変身して現れます。
このような無謀とも思える窯焚き技法で古来から瀬戸黒は生まれてきました。